職場ハラスメント(パワハラ、モラハラ、職場いじめ、問題上司)の対処法

ハラスメント対応事例(3)

相談例③ 医療機器販売会社の人事部長

ハラスメントが疑われる職場で、社員が次々と辞めていく状況をどうしたらよいか?
各地に営業拠点があり、若手社員の教育、指導などは全てOJT、ということで現場に任せてきた。ところが、この2、3年、入社後まもない若手社員達が櫛の歯が抜けるようにボロボロと辞めていく実態に危機感を募らせている。早期離職者を続出させる営業所・営業所長はだいたい決まっている。所長の配置替えで対応したいのだが、営業統括の役員が、所長の人事権を握っており、その役員に気に入られている所長には手が出せないでいる。どうしたら良いものか?

対処例③ 集合研修 + 個別支援プログラムのカフェテリア方式での導入
この相談例では、問題所長の行動改善は期待せずに、まずは管理職全員がハラスメントへの意識を高める目的で、管理職向けハラスメント研修を実施しました。 次に、全社員に標準的なストレス・メンタルヘルス研修を実施しました。基本的なストレス・うつ病などの知識を学習してもらい、早期対処の重要性や、専門家の選びかたなどを教えました。 さらにストレス研修、メンタルトレーニング研修、個別コーチングやカウンセリングなど、適切なストレス対策プログラムを選ぶことができる…いわば「カフェテリア方式」で、社員の様々な要望に答えていく方法を提案しました。

全社員向けの集合研修後のアンケートで、「平常心メンタルトレーニング研修」や、個別コーチングのニーズが高かったことから、社員が任意で参加できる研修、および個別コーチング制度を導入してもらい、定期的に実施してもらっています。 人事部長からは、これまで社員の相談を受けても、「とにかく我慢してくれ」としかアドバイスできなかったことに対して、具体的な対応策を指示できるようになったことが最大の収穫だったと報告を受けています。


社会保険

2010年5月号から12回連載しました