職場ハラスメント(パワハラ、モラハラ、職場いじめ、問題上司)の対処法

スタッフ間のハラスメント介入法は?

スタッフ同士でのいじめ・ハラスメントにどう対処したら良いでしょうか?

コールセンターや事務センター、店舗や倉庫業務など、多くの契約社員やアルバイトを管理しなければならない職場は、スタッフ同士でのいじめ・ハラスメントが起こり易い職場といえます。

29ILAE09特に、女性が多い職場では、集団心理が働きやすく、気の弱い人(強すぎる人)や、新人などがターゲットになり、次から次へと退職者を出していることに、頭を抱える人事担当者も少なくありません。また、個性の強烈なスタッフが一人いるだけで、その人が様々な軋轢を生みだし、職場全体がぎすぎすしていることもあります。

対策としては、現場でできることと、人事部ができることに分かれますが、基本的には、現場の問題は現場の管理職に任せるべきでしょう。

極論すれば、現場の管理職がしっかり対応できていれば、スタッフ間のハラスメント問題は深刻化しません。その証拠に、長くハラスメントがはびこり、離職率が高かった職場であっても、管理職が変わった途端に、ハラスメントがなくなったというケースを経験されたかたも多いのではないでしょうか?

筆者の経験では、スタッフ同士のハラスメントが問題となっている場合、管理職がハラスメントを「放置」してしまっているケースが多く見受けられます。ごく稀に、管理職が全く気づかないほど、いじめ・ハラスメントが巧妙に行われるケースはありますが、管理職がハラスメントを「放置」していると考えられる理由は次のようなものです。

  1. 被害スタッフの受けている行為を、ハラスメントとは考えていない
  2. 厳しくされるのは、被害スタッフ本人の問題と考えている
  3. ハラスメントに気がついてはいるが、忙しくて手が回らない
  4. ハラスメントに気がついてはいるが、どうして良いかわからない

1)と2)が原因である場合には、ハラスメントについての正しい知識を与えることで、ハラスメントに気づかせることが可能なので、ぜひ積極的に管理職のハラスメント研修を企画して欲しいと思います。

特に、モラル・ハラスメントは見抜くことが難しいので、モラル・ハラスメントをきちんと説明できる研修講師で行うべきでしょう。

また、管理職には、職場の安全衛生に対する責任があります。つまり、被害スタッフが「うつ」になり、しかも自殺でもしてしまった場合には、刑事上、業務上過失致死傷罪に問われたり、民事上、遺族からの損害賠償請求を受けたりする可能性があるのです。こういった知識も与えることで、ハラスメント対処への問題意識が高まるはずです。

3)と4)のケースでは、問題となっているのは、ハラスメントの知識と言うよりも、管理職自らのマネジメント能力です。当事者への関わりかたについては、被害者・加害者も様々であり、ひとつやふたつのアプローチ法で全てが上手く解決するわけではありませんから、人事としては、地道に管理職のマネジメント能力を高める研修を行ったり、自己啓発を自ら進んで行ったりするように啓蒙するしかありません。

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2010年5月号から12回連載しました